最後の予備試験

平成31年の予備試験を最後の予備試験とするために再現答案を晒すブログです。

2018-01-01から1年間の記事一覧

刑事(法律実務) 平成30年 予備試験 論文 再現

第1設問1 本件被告事件の目撃者であるW2は、犯行現場である「K駐車場の直ぐ隣の一軒家に住んでおり」、Aと「1秒ほど目が合っ」ており、AがW2の顔を覚えている可能性があり、また、K駐車場でAと会うことも考えられ、その際、AがW2を特定したり、W2の家を知…

民事(法律実務) 平成30年 予備試験 論文 再現

第1設問1 1小問(1) (1)Xの採り得る法的手段 Xは、Aに対して売買代金債権の支払いを差し止める仮差押申立てという法的手段を採ることが考えられる(民事保全法20条1項)。 (2)手段を講じなかった場合の問題 Yは、Aに対する売買代金債権「以外にめぼ…

一般教養 平成30年 予備試験 論文 再現

第1設問1 再配分とは、資源と富のより公正な配分のことである。これは、富や資源の偏在や一極集中を是正し多数者へこれらを分配するためである。このように、再配分には結果的に平等を求めるという特徴がある。この再配分の例として、累進課税があげられる…

刑事訴訟法 平成30年 予備試験 論文 再現

第1設問1 1下線部①について 本件行為は、所持品検査として適法か。まず、所持品検査は、職務質問の効果をあげる上で有効性が認められるから、所持品検査は、職務質問に付随して認められると解する(警察官職務執行法2条1項)。 もっとも、所持品検査は、任…

刑法 平成30年 予備試験 論文 再現

第1 甲の罪責について 1業務上横領罪の成否について 甲が、500万円を自らの借入金の返済に充てた行為について、業務上横領罪が成立しないか(253条)。 まず、「業務上」とは、社会生活上の地位に基づき反復・継続する業務で物の保管・占有を内容とする業務…

民事訴訟法 平成30年 予備試験 論文 再現

第1設問1 本件絵画の売買契約について、代金の一部の100万円が支払われていることから、売買契約の成立自体に争いはない。問題は、契約の当事者がYか株式会社Zのどちらかであるかにすぎない。したがって、Y及び株式会社Zに対する請求相互の関係は、非両立…

商法 平成30年 予備試験 論文 再現

第1設問1 株主Dは、甲社の株式1万株を有しており、総株主の議決権の100分の1以上の議決権を有し、Dの請求は、平成29年4月10日に行われており、本件株主総会日である平成29年6月29日の8週間以上前であるから、303条2項の要件をみたす。したがって、甲社は…

民法 平成30年 予備試験 論文 再現

第1設問1 1設問前段について (1)①について AのC に対する請求の根拠は、安全配慮義務違反に基づくものである(415条前段)。安全配慮義務とは、特別の接触した関係に入った場合において、使用者側が被用者側の生命、身体等の安全に配慮する義務のこと…

行政法 平成30年 予備試験 論文 再現

第1設問1 1本件勧告について 「行政庁の処分その他公権力の行為に当たる行為」とは、公権力の主体たる国又は公共団体の行為のうち、その行為によって、直接国民の権利義務を形成し、その範囲を確定することが法律上認められているものをいう(行政事件訴訟…

憲法 平成30年 予備試験 論文 再現

第1 訴えの法律上の争訟性について 法律上の争訟とは、当事者間の具体的な法律関係又は権利義務関係に関する争いであって、法律の適用によって終局的に解決できるものをいう(裁判所法3条1項)。 本問では、陳謝の懲罰と除名の懲罰の取消しの訴えであるか…

はじめに

このブログは、来年の予備試験を最後の予備試験とすべく、敗因分析のため平成30年の予備試験の再現答案を公開することによって皆さんのコメントをいただきたく作成いたしました。 再現答案に関して、皆さんから悪い点をご指摘いただければ幸いです。 どしど…